ウクライナ観光 便りがないのは良い便り~Pas de Nouvelles, Bonnes Nouvelles~ 忍者ブログ

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2025年04月05日
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ひまわり(I Girasoli)

2015年07月31日
ウクライナといえば、日本のある世代にとって映画「ひまわり(I Girasoli)」だそうです。

マルチェロ・マストロヤンニ、ソフィア・ローレン主演、1970年に日本でも上映され、大ヒットした名作です。ストーリーはWikipediaで見ていただくとして、第二次世界大戦から戦後にかけてイタリアとウクライナ(当時ソ連)を舞台に引き裂かれたカップルの悲しい物語です。劇中に出てくる地平線いっぱいに広がるひまわり畑が醸し出す雰囲気とは対照的な、物哀しい主題歌も話題になったようです。



撮影現場は長らくモスクワ近郊とされてきましたが、実はウクライナで撮られていたようです。この辺の事情・裏話は、在ウクライナ日本国大使館のHPをぜひご覧ください。

そして7月下旬は、まさにひまわりが咲き誇る季節。

キエフ近郊2カ所にて、ひまわり畑を発見しました。
これ以上語りません。写真をご覧ください。








































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権力の館、腐敗の館

2015年07月27日

さて、今回は「権力の館」について。

私の周りには「権力の館」を愛する人達がいます。

私も結構好きです。

その人の個性が出ますし、ここであの会談が開かれたんだなとか、悪いことが決められたんだなとか想像するのが楽しいからです。

そして今回訪れたのは「権力の館」でもあり「腐敗の館」。

ウクライナ危機の最中、ロシアに逃げ出したウクライナ前大統領ヤヌコビッチの家です。

「家」といっても本家ではありません。彼はドネツィク出身なので、そちらにもっとすごい本家があるだろうと考えられています。ですからここはきっと別荘でしょう。

さぁてぇ、どんなものか、見てやろう!


キエフ中心部から車で30分ほど。
途中、ドニプロ川の美しい景色が広がっており、そのほとりに大小さまざまな別荘が並んでいます。こちらでは、多くの人が週末に農作業などをして過ごす別荘(ダーチャ)をもっています。

そして、ヴィーシュホロドという街に着くと、やたら高級そうな別荘が並んでいます。イメージは、アメリカの郊外の金持ちの家です。監視カメラが門に大量につけられていることから、この家は高いんだろうなぁと想像がつきます。

そして静かな別荘街をどんどん奥に入っていくと、急に騒がしくなり車が並んでいます。

ヤヌコビッチ邸に到着。
彼のロシア逃亡後、ここは通称「Museum of Corruption(汚職ミュージアム)」として市民に開放されています。開放されているといっても、入場料(50グリブナ=250円ほど)はちゃっかりとられます。混乱の中、よくわからない人が入ってきて、ビジネスをやっているようです。政府が管理しているという説もありますが、ちゃんとしたHPもなく謎です。軍隊なのか、私兵なのかよくわからん連中が警備をしています。でも物々しい雰囲気はなく、家族連れや観光客が公園でゆっくり過ごしているという感じです。


敷地は、想像以上に馬鹿デカイです。
これは実際歩いて見ないとわからない。
敷地内を一周歩こうとすると、一日くらいかかるのでは?
一応、周遊用カートも用意されています。

入場すると、いきなり謎の館が立っています。ゲストなどとのダイニング用かな。
写真では見えませんが、現在は赤と黒の民族主義の旗が掲げられています。



そして庭の手入れが行き届いていて、キエフ市内のどの公園よりも美しいです。
噴水もいいですね。



これがお風呂、ジャグジー、サウナの館。
追加オプションで、ヤヌコビッチが入ったお風呂にはいりませんか?的なツアーもやってます。


元気の鯉も泳いでいて、ぴょんぴょん跳ねています。



それにしても、こんなんいりますぅー?




高台から見える景色。これ、全景ではありません。
目の前に見えるのはドニプロ川。自前のヨットハーバーがあります。
そして時間がなくて行けませんでしたが、奥にはヤヌコビッチの車コレクションも。



そしていよいよ本邸ですね。
なかなかセンスいいんちゃいます?
結構スキですよ、このデザイン。



裏手から見るとこんなかんじ。両側にはドニプロを見渡せるバルコニーがあり、そこで食事してたんやろなぁ。
でも、忙しかったはずの彼は、毎日どころか毎週末もここに帰ってきてないんちゃうかな。
迎賓館と称して、自分が住んでいたんだから意味不明。


この邸宅内には、ツアーに申し込めば入ることができ、贅沢な内装が見れるようです。
一人200グリブナ。こちらは、どんな贅沢なものがあるのかと見る気満点でしたが、そこはウクライナ、商売ッ気がない....

家は常に空いているわけではなく、玄関に貼られている紙に記された電話番号にかけなければなりません。電話もロシア語オンリーの対応。ロシア語で「家の前にいるけど来て」ってアピールしたけど、来る気配なし。しかも後から聞いた情報によると、人が一定程度集まらないとツアー成立しないらしい。家のなか見せるだけで金入るのに、やる気ないなぁ。ただ、その金もどこにいってんかようわからんけど。しかも、この広さ維持するのにどんだけ金かかってんねん、ていう話ですからね。入場料50グリとるだけじゃ、不十分でしょう。謎です。

いずれにせよ残念ですが、かわりにCNNが入った時の写真です。
ウォッカボトルに自分の顔写真入れるって...
 http://www.cnn.co.jp/photo/35044361.html


で、敷地内の外れたところには、個人動物園が。

ヤヌコビッチの動物コレクション。動物もかわいそうやで。
いや、ものすごい広いところに放たれて、ちゃんと運動できるうえに、きっと良い餌ももらえていたから幸せだったのかな。でも主がロシアいっちゃったもんね。かわいそうに。

ブタ、にわとり、子鹿....そして一番数が多かったのがダチョウ。
足が細くて背の高い女性がタイプだったのでしょうか。






いやこの館、

彼が成した財で建てられた別荘ならいいんですよ。

彼が「国家予算を使って」成した財で建てられた別荘だから問題なんですよ。

ウクライナ情勢は未だに混沌としていて、西側メディアはマイダン(革命)派を「善」として、逆に前政権の勢力や親ロ派を「悪」として描いています。ロシア系メディアはその逆を描いていますね。だから、なにが「真実」が判断するのが難しいのですが....

この館を見ると、

いやぁ、これはアカンやろ

ということだけはわかります。


一般的には、2013年11月に当時のヤヌコビッチ政権がEUとの連合協定を締結直前に延期を決めたことで、反政府デモが始まったと言われていますが、それよりもウクライナの国民がこの腐敗に対して爆発したということのほうが大きかったようです。

この館見ると、

そら、怒るでしかし。

しかもキエフからこの館に来るときは、道路を封鎖してたというから、

ヤヌコビッチは目立つかたちで悪いことしていたわけですよね。

ここで疑問が。

悪いことするなら、なんでもっと静かにせーへんの?、ということです。
こんな目立つもん、国民から反発くると容易に予想できるでしょう、

やはりドネツィクの「成り上がり」で見せびらかしたかったのか。
それとも、何も考えていなかったのか。

側近も大統領に気に入られるために、賢明なアドバイスをしなかったんでしょうね。
善悪抜きにして、やはり政治家としての質は高くなかったんでしょう。

最後に、キエフならだいたいどこでも買えますが、敷地内でもこんなものが売られていました。


あ、トイレットペーパーで思い出しましたが...

この敷地、トイレが少なくて、行列ができています。

ちゃんとトイレ作れよ、と思いましたが、そりゃもともと個人宅ですもんね。

男女で分かれていないのも当然ですし、そんないっぱい作る必要もないですよね。

ということで、こちらにお越しの際は、水分を控えましょう。


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夏到来!ビーチ!

2015年06月15日
キエフに夏が到来!

こちらに来るまでは極寒のイメージしかなかったのですが、ちゃんと夏も来るんやね。
日差しがかなり強いせいか、想像以上に暑いです。それでも日本とは異なりカラッとした気候なので、めっちゃ過ごしやすいです。

こうなると、ビーチに出かけたくなります。ビーチで本を読みたくなるのです。ネットが通じないので普段より集中力が高まります。

今楽しみに読んでいる本がこちら。

ソ連崩壊時にウクライナが果たした役割を強調する最近話題の書。これをウクライナのビーチで読みたいと思ったのです。

でもキエフに海はありません。ウクライナは黒海に面しているため、南部のオデッサにはビーチリゾートがあるようですが、キエフには海がないのです。この事実に落胆していました...

しかーし、自宅から車で10分程のところに川があることを地図で確認。ドニプロ川(ロシア語でドニエプル川)です。ロシアからベラルーシを通り、ウクライナを経て黒海に注ぐあのドニプロ川です。そして噂で川辺にビーチがあると聞いていたので、期待に胸を踊らせて直行しました。そう、キエフに来る前に行ったこんなカリフォルニアのイメージを浮かべて....


実際は以下のような感じ。ようわからんね。
ただ、サンタモニカやベニスとは確実に違うね。
観光客らしき人々はほとんどいないし、経済的に大変な思いをしているウクライナの一般的な人々が無料で目一杯楽しんでいるという感じやね。

 

ここはキエフの右岸と左岸を結ぶ中洲「ハイドロパーク」。街の中心部からも数分で来れる都会のオアシスです。最寄り駅からビーチまでは、露天、ミニ遊園地、ディスコが並んでおり、多くの人が水着で歩いています。ちなみに海の家ならぬ川の家もちゃんとあります。

上の写真からもわかるように、波はありません。またウクライナ人は泳いでいますが、一週間も匂いがとれないという噂があるので、わたしは泳いでいません。



みんな日焼け以外にもビーチバレーやったり、ビーチフラッグやったり。
でも老若男女がお金かけずに本当に楽しそうに遊んでいる。


実は中洲の奥には、お金を払って入るビーチリゾート(BoraboraとかOlmecaとか)があります。写真禁止なので画像はありませんが、プライベートビーチ(っていっても結局ドニプロ川やけど)やプールがあり、そのまわりでカクテルや水タバコを楽しむ裕福なウクライナ人や外国人がデッキチェアでゆったり過ごしています。夜にはクラブにもなるみたいですね。
はぁ、ここでもこの社会の格差を見せつけられる。

で、その途中には、日本のネットニュースでも話題になった野外ジムがあります。



ソ連時代に作られたもので、廃材を利用した様々な器具が置かれています。
一つ一つのクオリティーがめちゃ高い。こちらのマッチョたちは黙々とトレーニングをこなしています。

動画ではこんな感じですね。


世界的にはサンタモニカの「マッスルビーチ」が有名ですが、キエフの「マッスルビーチ」は無料で一見さんでも利用できますよ!

やっぱりカリフォルニアのビーチ沿いに住むことに憧れてしまいますが、当面は「ドニプロビーチ」をおもいっきり楽しみたいと思います。




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