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2024年03月19日
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カメネツ=ポディルスキーとその周辺の旅②~古城クエスト~

2018年08月28日

夏季休暇をとったりして、1ヶ月もブログを放置してしまいました。




さて、大人の遠足の続きです。

この、カメネツ=ポディルスキーの周辺には、他にも素敵なお城があると聞いていました。
向かうは、道なき道(正確には穴だらけの酷いあぜ道)を南に30キロほど進んだ先にある、次のお城。

お、門をくぐると…?とんがり屋根が見えてきました。






じゃーーーーん!!!
 
ホティン城です!!


 
にぎわってますね。これまた、ウクライナ人ばっかりですが。


このホティン城、ドニエステル川のほとりに建つこのお城兼要塞、最初に建てられたのは、さかのぼる事キエフ・ルーシの時代、10世紀頃だそうです。
 
そして、13世紀頃、モルダヴィアの支配下となり、再建・強化され、どんどん大きくなっていったようです。

その後も、オスマン帝国や、ポーランド・リトアニア公国等、様々な国の支配を受け、ロシア帝国となり、ソ連の一部となった後、現在はウクライナ領となっています。
 
お城の中は博物館になっていますよ。


窓から見えるドニエステル川。


http://khotynska-fortecya.cv.ua/
公式サイトもちゃんとしてますね。


穏やかな時が流れています。

尖がり屋根が、いかにも中世な感じでいいですね。



友人の素敵なショット!
 
寝転がって、のんびり過ごしたくなるような、素敵な場所。
全員一致で、カメネツ=ポディルスキー城より気に入った!というコメントでした。


***


カメネツ=ポディルスキーとホティンを回って、「もう一つくらいお城みる?」ということに。
Lonely Planetに掲載されていた、あんまり有名ではなさそうだけど、一応載っているなあ、というお城に、突撃してみよう!と決めました。

それがまた、ホティン以上に道なき道…。
大丈夫かな?と心折れそうになりますが、旅の仲間がいるから大丈夫!

穴だらけの道を進む事1時間半くらい?
バスも通ってなさそうな村にたどり着きました。移動手段?男なら馬車だろ!といった風情。


漸くお城っぽいものが見えてきました。



朝の涼しい風と、小鳥のさえずりがとても気持ちいいです。

美しい野草もいっぱい。


冒険みたい。



そうして、ピクニック気分でたどり着いたのがこちら…。
丘の上にたたずむ、クドリンツィ城です。廃墟。しかしなんと趣があるのでしょうか。
 




そして丘をのぼりきると、絶景が待っていました!


座ってぼーっとするには最適。

これね、朝8時半くらいなんですよ。絶景を貸切です。


頂上を更に進んでいくと…?




牛飼いの老夫婦に出会いました。
 

牛さんのカメラ目線いただきましたよ。
 



牛飼いのおじいちゃんに、手作りの巻きタバコをご馳走になるお二人。
(三人目のスモーカーが既に旅から離脱していたのが残念です)
 
わさわさと葉っぱを、新聞紙で巻いて火をつけます。


プハー!
 
感想は?と聞くと、「野趣溢れる味」とのこと。
・・・でしょうね。皆さんちょっとむせてたし。笑。
火をつけた瞬間、ぼわっと燃えてたし。笑。


ウクライナの城&要塞まとめページっぽいものに、クドリンツィ城の情報が載っているのを発見しました。
http://zamki-kreposti.com.ua/ternopolskaya-oblast/zamok-kudrintsy/

一服して、おじいちゃんと雑談して(おじいちゃんの次のお誕生日会のお誘いを受けるなど)、下山です。



そんな感じで今回の旅も終盤。
帰りに旬のイチゴを買いましたよ。なんと1キロ60円!めちゃくちゃ美味しい!!
 


イチゴを抱えて、ほくほくとキエフへ帰りました。


楽しい楽しい大人の遠足、素敵なメンバーとお天気に恵まれて、とても楽しかったです。
この場を借りて、皆様にお礼を!有難う御座いました!(思い出に青春っぽい後姿写真を)



またやりたいなあ!



大人の遠足①を読む




<<拍手のお返事>>
>まなさま
日本語で書いてある、ウクライナの観光情報って本当に限られていますよね。
私の偏見にまみれたブログ記事ではありますが、参考になれば幸いです。
ぜひ素敵なウクライナ旅となりますよう、祈っております!!





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カメネツ=ポディルスキーとその周辺の旅①~さあ、大人の遠足へ~

2018年07月26日

ウクライナ赴任中に絶対に一度は行きたい場所がありました。

しかし、そのアクセスの悪さからハードルが高く、ここまで訪問を躊躇していた訳ですが…。
たまたま5月の3連休が、サッカーチャンピオンズリーグ決勝戦INキエフ。
キエフにいては、主要道路は全て封鎖、フーリガン達にもみくちゃにされるだけ、キエフから脱出せねば!ということで、意を決して、メンバーを募って、大人の遠足へ出かけることに。

朝7時頃、某所で集合して、ミニバンを借りて出発です。


早朝出発だったので(私はちなみに前日出張がえりで自宅に着いたのが朝4時だった)、みんな車の中は眠りの静寂…なのですが、道が悪すぎて、時々ガクンとお尻が浮く衝撃がきて、強制的に眠りを分断されます。

うーん、ウクライナですね。


到着直前に、お昼。幹線道路沿いのシャシリク(BBQ)屋さんで休憩です。
 
お肉どーん!!!


ビールもご当地のものを買いました。うふふ。楽しくなってきた!





車で走る事、合計約6時間、南西の方にあるフメルニツキー州に到着!!


たどり着いたのは、カメネツ=ポディルスキーの街です。


普通のホテルは私の初動が遅くて、予約いっぱいでとれなかったので、ちょっとはずれのアパートホテルみたいなのを借りたのですが、男部屋4人、女部屋3人に分かれて、一部は二段ベッドです(↓一人っ子の憧れ、二段ベッドではしゃぐ私)。

これはこれで大学生の合宿所みたいで、楽しい。こういうこと、長らくやってなかった気がする。みんなもう三十路四十路のいい年した大人ですが、なんか!ものすごく!!楽しい!!!


アパートホテルは中心部から少しはずれていて、周りには何もありません。
男性陣が昼寝をする中、女子2人(もう1人は仕事で遅れて夜合流)でお散歩へ。

何もなーい!キエフは今頃お祭り騒ぎなんだろうなあ、などと言いながらぷらぷら歩きます。



なんか捨て置かれた戦車や怪しい看板もあり、「ここ立ち入り禁止区域とかだったらどうしよう?うちらがこのまま消えてもきっと誰もわからないね」とおびえながら談しつつ、無事に生きて戻って来れました。



お昼寝タイムが終わり、街へでかけます。

旧市街の手前には絶景が。見えますかね?絶壁みたい。下は川になっています。



旧市街は大変かわいらしい色使いです。



しかし例に漏れず、悲しい歴史も内包しており、わたくしの持参したLonely Planetに書いてあった説明によると、このカメネツ=ポディルスキーの街は、第二次世界大戦中にはナチスによって(ここまで来たんですねえ)、ゲットーに変えられ、数万人のユダヤ人が殺された場だそうで。
また、激しい戦闘や爆撃で街の7割が破壊されたとも。


 
今では美しい街に戻っていますが、西ウクライナは本当に悲しい歴史を内包した地域なのです…。


そんなこんなでDay1おわり。
グルジア料理食べて(何故ここまできて。しかしシュクメルリの悪魔的美味しさを新たにHさんに布教できたので良しとする)、買出しをして、サッカーをみるために、はやめに宿へ帰ります。

こちらは友人が「これがいい!」と選んでスーパーで購入したやばめのケーキです。

(持ち運び方が悪かったのか、店頭よりヤバ度がアップしてしまいました。)


尚、宿ではテレビが上手く映らず、なんとか繋がったと思ったらいいところで突然中断されたので、「ロシアのサイバー攻撃では!?笑」とみんなで盛り上がりましたが、どうやらただ宿のテレビの具合がよろしくなかったようです。

無事にテレビは復活し、みなでサッカー観賞を楽しみつつ、最後の遠足メンバーの到着を待ったのでした。



*****

Day2始まり!


夜中に1人増員、遠足の全参加者が無事揃ったところで、旅の一番の目的地へと向かいます。


じゃーん!!!逆光なのが辛いですが、カメネツ=ポディルスキー城です!!
ウクライナで一番の観光地!と言われることもあるほど。

このウクライナ紹介動画にも一瞬出てくるので興味ある方は私の写真より美しい全体像をみてみてください(13~14秒目あたり)。
https://www.youtube.com/watch?v=CE3k2lIebsk


 
カメネツ=ポディルスキー城は、古くは14世紀ごろに原型の城が建設されたと考えられているそうで、コサックやオスマン帝国、タタール人等、様々な人々の侵攻を受けた場所のようです。
今の形に落ち着いたのは、1900年代初頭とのこと。

ウクライナ人観光客でにぎわっています(しかし外国人観光客はほとんどいない)。

トンガリ屋根の素敵なお城でした。

たくさんの気球を飛ばすイベントがあって、そのシーズンにいけたら、と思っていましたが上手く予定が合わず。
もしその時期に行かれる方がいらしたら、是非レポート宜しくお願い致します。




また、乗ったタイミングが前後しますが、お城の周りを、BRDM-2を改造した水陸両用装甲車で周遊するコースがありました。
大きいお子様たち(つまり私たち)は大盛り上がりで参戦。

リア充大学生みたい(リア充大学生は多分装甲車の上で記念撮影しないけど)。


お堀の水の中や道なき道を爆走してくれるのです!!楽しい!!!
 

詳細はこちら↓
https://k-p.net.ua/news_kamenec/podii_mista/185-progulyanka-v-kamyanci-podilskomu-na-brdm.html

興味ある方はぜひ挑戦あれ!


旧市街ではほかにも、中世の衣装貸し出しサービスがあり、友人と2人でコスプレ?しました。
衣装はめちゃくちゃたくさん種類があって、好きなのを選べます。

途中からウクライナ人一家が混ざってきたので、大人数ですが私と友人は右端の2人です笑。
ヒロイン(友人/赤)と意地悪な義理の姉(私/青)という設定です。
服を着た時点では普通のお嬢さんだったのですが、なんか帽子被った瞬間からいきなり悪者風の見た目に変わってしまったので、キャラになりきりました。

楽しいので、こちらも是非お試しください。




さて、長くなりそうなので、ここで区切ることにしようと思います。
大人の遠足は②に続く…。



大人の遠足②へ進む







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カルパチア登山②~過酷な登山とヨーロッパの中心~

2018年02月01日
さて、カルパチア登山の続きです。


起床!お天気、なんか霧がかってる!昨日は晴れていたのに…!
でもどうしようもないので、出発します。そう、例の軍用車に乗って…。


この軍用車、УАЗ (UAZ)というメーカーの四駆モデルです。
調べてみるとUAZは第二次世界大戦中に、ソ連が軍用車を作るために立ち上げられた会社のようです。


これで、小さな山をひとつ越えて、登山口を目指します。昨晩合流した一家も一緒です。



動画は重いので載せませんが、岩だらけの、しかも台風一過の道、お尻が浮き、ぴょんぴょん跳ねている様。私は頭をぶつけました。目を瞑ることも許されない、なかなか快適な1時間半の旅路…。(でもこれを歩かされていたら、と思うとぞっとする笑。)
紅葉が一番美しかったのは、この山でした。でも余りにもガタガタゆれるので、写真はぶれぶれ。こちらも載せないでおきます笑。

こんな道をバイクで走る猛者も…。




登山口到着。これから登ります。犬がお供してくれました。




霧がかってる~。何も見えない~。そして寒い~。

途中から、しんどくて写真を撮るのも忘れていました。


黙々と登ります。





そして、ウクライナ最高峰、2061mのガヴェルラ山、ついに登頂!!
 
同僚がウクライナ国旗を手渡してくれます。意図せず愛国カラーウェア青x黄色の私、国旗を持つと完璧な愛国者のいでたちです。


さぁぁぁぁむっ!!凍えます。グローブしてても指の感覚ない!強風!そして霧で何も見えない!(((°-°))))ぶるぶる

ぶるぶる震えながら、みんなで記念撮影をして、早々に下山。




下山して、持参したパンとサラミとチーズでブデルブロッド(オープンサンド)を作って、みんなでいただきます。同僚のくれたホットココアが染み渡る~。





そして、山男、恐怖の発言。
「登山口までの16kmを車に変更したから、時間短縮できたし、山もう一つのぼろっか?」


な、なんですと~~~~!?




そうして、急遽、ウクライナNo.2の高さの山、ペトロス山にも登ることに。
誰が1日で2つも2000m級の山を登ることになると予想していたでしょう…。

尚、同僚女子の1人は靴が合わなくて脱落しました。

私は、ここで気合を見せねばと思い、参戦を決意。





山と山の間の道で、ベリーを摘んでもぐもぐ。


こちらはのベリー、ウォッカに漬けておくと、ジンになるよと教えてもらう。(あ、この実は食べちゃ駄目なやつです。)



さあ、登るよ!



一山超えたあとの、30代女子の体に鞭を打って、再び登山開始。
またしても霧がかってるし、途中あまりのしんどさに、何度かギブアップが頭をよぎる。思わず遠くを見つめる私。
 
悲しいかな、こんな山の中で1人取り残されるわけにもいかず、空気のうすい中、鼻水をたらしながら、急勾配を登り続けます。

昔挑戦した富士登山を思い出しました。富士登山で高山病になり、8合目あたりの山小屋のトイレでリバースし、その後スッキリして登頂、当時一緒に登ったメンバーからは不死鳥とからかわれた思い出。


急勾配でところどころ休憩しながら進みます。たった100mが、もう辛い辛い。





ようやく登頂!!2020m、ウクライナ第二位の高さ、ペトロス山、制覇!!


さむーーーーい!やっぱり何もみえなーーーーい!!!


同僚がほら!とコニャックの入ったボトルをくれます。
うーん、山頂で頂くコニャックとバナナはいけてるよ!!


こちらも記念撮影して、下山。





お天気最悪だったので、私の靴、下山する頃にはこんなんになってました。



そして、またしても、UAZさんに揺られ、ロッジまで戻ってきました。

私は正直、今すぐシャワー浴びて、ベッドにダイブしたい。何も食べたくない、という状態だったのですが、同僚たちが「1杯飲もうよ~」って言うから、マジか…と思いながら参戦。


頂くは、ザカルパチア地方(トランス・カルパチア地方のことを、ウクライナでは”ザカルパチア”と呼びます)の名物的な真っ黒なお酒。名前は忘れちゃったけど、ハーブのパンチがきいてて、養命酒とかパスティス系の味がして、私は苦手でした…。



この日は1杯飲んで寝たんですが、前日のお料理もザカルパチアのお料理だったので、ご紹介しますね。
まず、スパイシーで栄養たっぷりなスープ、「ボグラーシュ」。

ごろごろしたニンジンとジャガイモ、それに少しスモークされた豚バラの塊が入っています。
パプリカがきいていて、体が温まるし、エネルギーもとれる、美味しいスープです。
スープには油の膜ができるほど、ハイカロリーです。登山にはもってこい。


それから、サラダ。サラダ自体は普通ですが、上にかかっているのが「ブリンザ」というヤギのカッテージチーズです。塩気がきいていて、ちょっとクセがあって、サラダのアクセントになります。



そして、バノシュ!トウモロコシの粉で作られたおかゆのような。(ポレンタみたいな感じですね。)
上には塩気のきいたカリカリのベーコンと、これもまたブリンザをかけます。個人的には粗引きの黒胡椒をかけるのをお勧めします。

スロバキアで食べたブリンゾベー・ハルシュキと兄弟料理な気がします。お隣の国だしね。


どれもこれも、カロリー爆弾ですが、なかなか美味しいので、ザカルパチア地域にいらっしゃる方は是非トライしてみてください。




この日は本当に疲れ果てて、電波の届かない携帯をチェックしてみたところ、みてください!

1日でこんなに歩いたことある!?って感じの歩数と距離笑。

お酒と疲れで爆酔しました。(そして、夜中、山の斜面を登っている夢をみて、うなされました笑。)




さあ、翌朝。昨日の霧雨は嘘のように晴天です。
思ったほどの筋肉痛にはおそわれていないので、1人で朝の散歩にでかけたら、どこからかチリリンと音がしてきます。
 

おおー!カルパチアのヤギさんたちが!



なんだか朝からほっこりしてしまいました。
みんなで朝食をとり、ロッジにおさらばです。



ザカルパチアのおうちは独特。
 


色もさながら、木の壁がひし形に組まれているんです。素敵!とても好みです。
 



そして、タクシーでやってきたのは、ラヒウの街ではなく、ヨーロッパの中心地点!ロシアもヨーロッパに入れた場合の中心ということですね。一応観光スポットらしい。
 

粗末な記念碑的なものが建っているので記念撮影を。
 

ルーマニアとの国境を隔てる山が見えます。なんて端っこまでやってきたのか。
ここも紅葉が本当に綺麗です。心が洗われるよう。


記念碑をおがんで、ザカルパチア名物のポルチーニ茸のスープを飲んで、帰途につきます。
安かったので、乾燥ポルチーニたくさん買いました。(写真は買ったやつじゃなくてお店のね。)



行きはマルシュルートカ(乗り合いバス)で3時間かけて来た道を、帰りはエレクトリーチカ(電車)でイヴァノ・フランキヴスクまで戻ります。

うわあ…これは私乗ったことないやつ…。同僚女子も初めてだと言ってました。


空調なし、三連休の最終日とあって、どんどん混雑していきいます。おばあちゃんが、食べ物売りにきたり、持参した魔法瓶で、お茶会が繰り広げられていたり、酔っ払った若者たちが大合唱していたり。なんだかカオティックだけど、人々の生活が垣間見えて面白かったです。

ただ、4時間半くらいかかったし、電波も届かないので、退屈でした。
途中は持参したキンドルで読書しましたが、日がくれてからは、頭の中で色々思いをめぐらせて、なんとか時間をつぶすという。



日が暮れてから、イヴァノ・フランキヴスク到着。登山家たちが集まるビアバーで打ち上げを。
皆でわいわい馬鹿話をしながら、美味しい地元のビールを飲み、夜行列車までの時間をつぶします。


さ、キエフへ帰りますよー。



帰りの車両があまりにも綺麗で山男大興奮。一生懸命動画や写真を撮っていました。
女子は疲れ果てて、「やめなさい」とたしなめて、入眠。


早朝キエフに到着、一旦帰宅してシャワー浴びて、みんな出勤だよー!
あー、楽しい3連休でした!


もう登らないけどね!!



カルパチア登山①~たどり着くまでが遠いよ!~




<<おまけ>>
ザカルパチア地方を夫と旅した際の旅行記もあります(夫が書いた記事です):
西ウクライナ旅行記①〜ザカルパチア州ウジュホロド〜
西ウクライナ旅行記②〜ザカルパチア州ムカチェボ近郊からハンガリー国境へ〜
西ウクライナ旅行記③〜ザカルパチア州ハンガリー国境沿い温泉地〜
西ウクライナ旅行記④〜番外編:スロバキア東部へ、天空の城ラピュタ!?〜
西ウクライナ旅行記⑤最終編〜ムカチェボからリビブへ〜





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カルパチア登山①~たどり着くまでが遠いよ!~

2018年01月22日
10月の末、ウクライナに新しく祝日が出来ました。
その名も「祖国防衛者の日」。

なかなかインパクトありますね。ウクライナは今も東部では断続的に戦闘が続いているので、国民の愛国感情を高めようというのが、きっと主旨なんでしょうね。

という訳で、三連休になりました。同僚が前々から声をかけてくれていた、「カルパチア登山」にでかけたいと思います。

カルパチア山脈は、スロバキア、ポーランド、ウクライナ、ルーマニア、チェコ、ハンガリー、セルビアにまたがる巨大山脈です。ウクライナでいうところの、↓このあたり。


この山脈の中で、ウクライナの領土の中で一番高いのが、ガヴェルラ山です。標高2061mです。
私は海も大好きですが、山の麓で生まれた山女なので、ウクライナにいるうちに、やっぱりウクライナ最高峰に登ってみたい!と思っていたのでした。


金曜日の夜、仕事のあと、同僚とメトロに乗って、旅客駅へ向かいます。
完全にみんな登山スタイルな中、満員電車で完全に浮いてました笑。私の装備はこんな感じ↓
 
くしくも青x黄色のスーパーウクライナ愛国的カラーコンビネーションになってしまいました。(わざとじゃないんです。ウクライナ赴任になる遥か昔に買ったものなんです…。)


いえーい!出発!4人のコンパートメントを借りて、夜行列車で出発です。
メンバーはクリミア出身の山とバイクを愛する山男、そして私と同年代のウクライナ女子が二人、そして私です。あとひと家族は、現地集合予定です。
 


おつまみ片手にわいわいおしゃべり。ソ連時代のキエフの話とか、幼少時代の話とか、家族観、恋愛観、色んな話で盛り上がって、抱えているバックグラウンドや文化は違えど、同じ人間、共通するものは山ほどあるなあと思って、とても嬉しくなった。

特に面白いなあと思ったのが、キエフっ子の同僚女子の祖母の話。
祖母はキエフ郊外に住んでいたそうで、第二次世界大戦中、ナチスドイツが進攻してきて(ウクライナはまさにドイツ軍とソ連軍がぶつかり合った場所ですね)、ドイツ軍が祖母宅に駐留していたとのこと。
ドイツ軍はウクライナ人にとっては、敵国の兵士な訳だけど、とても礼儀正しくて、機械の使い方を教えてくれたりしたらしい。一方で、ソ連軍は地方で略奪を繰り返していたものだから、「どちらが敵でどちらが味方がよくわからない」と。「戦争が、そして国のえらい人が、勝手に誰が味方で誰が敵かを決めるのだと思った」、と祖母は言っていたそうです。

面白いですよね。勿論ドイツ軍率いる枢軸軍側も、ソ連軍側も悪名高い蛮行の数々があることは認識しているので、どちらが正義だとか言うつもりは全くないです。



翌朝、早朝6時に、南西の街、イヴァノ・フランキヴスクに到着。カルパチア登山をする人は、この街を拠点にする事が多いようです。
登山口までのバスを待ちながら、早朝からあいているカフェを探しに、街中へ。
夜明け前に見えてくるは…ソ連…。ばーん!!



これはソ連時代共産党が使っていた建物で、今では市庁舎として使われているようです。イヴァノ・フランキヴスクはソ連時代ウクライナで最も反ソ連運動が活発な都市だったそうで、だからこそのこの規模感かもしれないなあと思いました。
 
ちなみに、イヴァノ・フランキヴスクという街の名前は、ウクライナ人作家の「イヴァン・フランコ」の名前を冠しています。昔は、スタニスラーヴと呼ばれていました。歴史上は、ポーランドになったり、オーストリア=ハンガリー帝国になったり、ソ連になったり、ドイツに占領されたりと、なかなか複雑な歴史を持つ地域です。イヴァン・フランコは、そんな中、ウクライナ民族解放活動の第一人者でもありました。


西ウクライナの歴史は本当に面白いですよ。もっと学びたいです。
有名な小話に、こんなものがあります。
「私はオーストリアで生まれ、ポーランドで育ち、ハンガリーの学校に行き、ソ連で就職し、今ウクライナに住んでいる」
「大変な人生でしたね」
「いや、私は生まれてから今まで一度もこの街を出たことがない」
まさに、この辺の地域に住んでいた人に発生した話ですね。100年弱の間に、こんなに帰属国が変わった地域もすごいですよね。



コーヒーを飲んだら、夜が明けてきて、紅葉の美しい町並みが見えてきました。

おしゃれな地元の人のやってるカフェはこちら。市庁舎の真横にあります。
私の持っているウクライナコーヒーガイドにも載っていましたよ。
Urban Space 100


さあ、またこれから長旅です。登山口まで連れていってくれるバス停へ向かいます。

このバスです!うーん、予想通りおんぼろ!

ムカチェボ行きに乗ります。3時間の長旅です。



イヴァノ・フランキヴスクから3時間、道中景色は綺麗だけど、どんどん道は悪くなり、人が増え、私は巨大なバーブシュカ(おばあちゃんの意)にカーブの度に押しつぶされるという修行に耐えながら、生気も抜け切った頃、ようやくラヒウの街に到着しました。


ちなみにおばあちゃんはロシア語でもウクライナ語でもない言語でしゃべっていたので、疑問に思っていたのですが、カルパチア地域はハンガリー系住民が多く、どうやらハンガリー語をお話になっていたようです。(ちなみに、この地域には少数民族も住んでいるんですよ。)

ラヒウの街はこんな感じ↓



ラヒウの街で、ランチをとって、さて最後の移動です。タクシーで登山口まで1時間ほど。
ようやくロッジに到着!電波はとうに入らなくなっています。道もアスファルトではなくなりました。


私のお部屋。とてもシンプルなロッジです。



登山の本番は明日ということで、今日はトレーニングがてら、トレッキングしようということで、山男が指揮をとって、軽く近くを歩き始めます。


あ、看板が出ている。そうなのね、カルパチア山脈は、ユネスコの世界自然遺産に認定されているのね。



しかし歩き始めて気付きました。木がめちゃくちゃになぎ倒されている!!
登山と言うより、もはや冒険…。木の下をくぐったり、上を越えたり・・・。

実は、我々が訪れる前の週に、大きな台風がカルパチア地方を直撃し、山を破壊していったのでした…。

登山ルートを示すマークが描かれた木も容赦なく倒れてしまい、まだメンテナンスが終わっていないようです。山男判断で、今日のトレッキングは諦める事にします。今日の活動終わり!!下山!!


下山したところ、山男が翌日のガチ登山についてのレクチャーを始めます。
山男「まず、本当の登山口まで16kmあるから、明日は登山口まで歩いてから、登山開始ね。」
女子一同「「「は?」」」

山男、女子から大ブーイングをくらい、急遽、ロッジの前に停まっていた軍用車に、明日登山口まで乗せてくれないかと依頼。

マジか~。明日これに乗って登山に行くのか~。
私たち、どうなっちゃうの~~~!?(次回へ続く)



=おまけ=

ところで、唐突ですが、私はきのこが大好きです。食べるのだけでなくて、眺めるのも。
そして、カルパチア山脈は、素敵なきのこの宝庫だったのです!
私が嬉しそうに写真撮るから、同僚たちも、終いには「こっちにあるよ!」と素敵なきのこを発見したら、声をかけてくれるようになりました。ありがとう。

そういう訳で、私の素敵なきのこフォトコレクションをおすそ分けしたいと思います。

どう!?すごいでしょ!?このバリエーションの豊かさ!!最高でした。



そして、マイベストキノコもお見せします。こちら。

素晴らしい。1UPできそうです。美しいですね。




そんなこんなで、カルパチア登山記録はその②に続きますね。
もう二度と登らないよ!


カルパチア登山②~過酷な登山とヨーロッパの中心~へ


<<おまけ>>
ザカルパチア地方を夫と旅した際の旅行記もあります(夫が書いた記事です):
西ウクライナ旅行記①〜ザカルパチア州ウジュホロド〜
西ウクライナ旅行記②〜ザカルパチア州ムカチェボ近郊からハンガリー国境へ〜
西ウクライナ旅行記③〜ザカルパチア州ハンガリー国境沿い温泉地〜
西ウクライナ旅行記④〜番外編:スロバキア東部へ、天空の城ラピュタ!?〜
西ウクライナ旅行記⑤最終編〜ムカチェボからリビブへ〜





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キエフの博物館&美術館

2018年01月04日
明けましておめでとうございます!新年1本目の記事です。


旅行記ばっかりになってるから、久々にウクライナネタでも。
キエフは博物館や美術館の宝庫です。主要なものをいくつかご紹介したいと思います。


今回とりあげるのは以下5つ:
1.ウクライナ国立美術館
2.ウクライナ国立歴史博物館
3.国立チェルノブイリ博物館
4.国立第二次世界大戦歴史博物館
5.ウクライナ民族建築博物館





1.ウクライナ国立美術館
http://namu.kiev.ua/en.html

 
入場料120円くらいで、いつもすいています。
夜はライトアップされて、いろんな色になります。

ウクライナで各時代に描かれた・創られた作品が展示されています。
独特なのはおそらく、コサックを描いた作品だけを集めた部屋でしょうか。
コサックの代表的イメージ、「コサック・ママーイ」等が飾られています。
 
(念の為補足しておきますが、コサック=ロシアと思っている方が多いですが、コサックは騎馬民族で、今のウクライナの土地に多く住んでいました。ウクライナ人のアイデンティティのひとつとなっていて、キエフ市内のいたるところで、コサックの銅像やコサックモチーフの品々ををみかけます。)


こちらはとても大きな絵で、「バグダナ・フメルニツキーのキエフ入り」という絵です。

ちなみに、バグダナ・フメルニツキーはコサックの親玉みたいな人です。


私は最初の訪問でこんなことを思いました→「美術館で気づいたこと」(4コマ)






2.ウクライナ国立歴史博物館
http://www.nmiu.com.ua/

 

4階分くらいの展示でかなーり充実しています。しかも紀元前の土器とかから始まり、近現代にたどり着くにはかなりの時間を要します。


私がとても気に入ったのは、伝統衣装等の展示。各地方によって、使う色、模様が異なるところが素敵なのですが、繊細で美しい刺繍にうっとりしました。
 

ワンピースやブラウスはヴィシヴァンカと呼ばれます。
(ヴィシヴァンカについて書いた夫の記事はこちら→「ヴィシヴァンカ」)




縦長の布は、ルシニクと呼ばれていて、イコンを飾ったり、お客様が来たときのもてなしに飾ったりするものです。私もいつか、買いたいなあと思っています。


こちらは既婚女性がかぶる帽子!あああ、この色使いも模様も素敵ですね。たまりません。



もう一つ面白かったのは、ソ連時代のプロパガンダアートのコーナー。

似てないレーニン皿笑。


こちらのルシニク、ソ連建国60年を記念したものですね。ソ連は多民族国家だったので、それをたたえる様に、各民族のカップルが伝統衣装を着用している姿が描かれています。
 


それから、現代についての展示も少しあるのですが、東部で現在進行形で続いている紛争についての展示はちょっとヘビーです。
東部戦線のテントの中を通っていく演出もあったり。砲撃でボロボロになったドネツクの空港の看板の実物が置いてあったり。



こちらも興味のある方はぜひご訪問ください。






3.国立チェルノブイリ博物館
http://chornobylmuseum.kiev.ua/en/mainpage/


ここは、日本財団の支援が入っていて、なんとオーディオガイドは日本語のものがあります。ただ、正直に言うと、音声さんがかみかみなのと、きちんと聞くと3時間くらいかかることから、私は借りたことがありません笑。


入口には、除染・消火活動に使われた消防車や警察車両が飾られています。



個人的に見所は2点。一つ目は地図から消えた村の看板。
展示は2階にあるのですが、上っていく階段の天井に、チェルノブイリ事故で汚染され、村ごと埋められ、地図から消えてしまった村の名前が書かれた看板が一段毎につるされています。上るときは、普通の道路標識の看板なのに、下るときの看板は、真っ黒で、全て文字が斜線で消されている。背筋がヒヤッとします、必見。これだけ多くの村が消えたのかと、愕然とします。



個人的見所2つ目は、汚染された雲の移動ルートの動画。
2階のホールみたいな展示室の一番奥にあるタッチパネルで、事故発生後の放射性物質を多量に含んだ雲が、ヨーロッパの空の上を時系列にどのように移動していったかが分かる動画があります。
これを見ると、EU圏のほぼ全域に雲がかかったことが分かります。こちらもぞっとしますよ。


それから、「福島の祈り」というコーナーがあったり、広島・長崎との連帯コーナーがあったりして、日本人が訪れると、いろいろ思うところがあるかもしれません。

チェルノブイリ自体訪問したいけど、時間がないわあ、って方はぜひこちらの博物館を訪問してみてください。


また、チェルノブイリ原発自体を訪問した記事含め、当ブログのチェルノブイリ関連記事をご参考までにこちらにリンクを貼っておきます。(いずれも夫記事です。)
チェルノブイリツアー① 
チェルノブイリツアー②
チェルノブイリ原発事故から30年








4.国立第二次世界大戦歴史博物館(旧名:大祖国戦争博物館)
http://www.warmuseum.kiev.ua/


キエフのランドマークとも言われる、「祖国の母」像の下に博物館はあります。この像はとにかく巨大なのですが、ソ連時代、ロシアから贈られたものだそうです。モスクワの方向を向いているとか。




この博物館は、第二次世界大戦の前~戦後までを扱う博物館となっています。
CIS圏に詳しい方であれば、誰もがご存知と思いますが、旧ソ連圏では第二次世界大戦のことを、「大祖国戦争」と呼びます。しかしながら、ウクライナは現在脱ソ連・脱共産主義を進めておりますので、この博物館の名前も2015年に「国立第二次世界大戦歴史博物館(National Museum of the History of Ukraine in The Second World War)」へと改名しました。(博物館の入口の表示が変わったのは最近です。写真撮っておけば良かった!)

ウクライナは、ナチスドイツとソ連がぶつかった場所ゆえ、歴史は血みどろです。(興味のある方は、最近話題になった、ティモシー・スナイダーの本など読まれると良いかもしれません。)

また、博物館の1階は、現在も進行中の東部紛争についての展示となっています。紛争が継続中であるが故に、訪問する度に展示内容の充実度が増しているという悲しい有様です。
東部戦線で銃撃を受けてボロボロになった車両、亡くなった兵士の私物、血のついた戦闘服、あたりに散らばる銃弾を集めて、巨大な箱に入れた展示等々、言葉を失う事うけあい。




ちらりと夫がこの博物館についてふれている記事も置いておきます。
2015年の「大祖国戦争」戦勝記念日







5.ウクライナ民族建築博物館
http://www.kiev.info/culture/folk_architecture.htm
※オフィシャルWEBが見つからないので、情報サイトのリンクです。


ウクライナの各地方の風車や民家、教会等をそのまま持ってきて展示している屋外博物館。
 


晴れた春~初秋にはとても気持ちのいい場所です。夏の週末は家族連れでにぎわいます。
 

ピクニックに最適な場所で、シャシリクの屋台やビール、クヴァスなんかも飲めます。週末は民族舞踊のイベントなんかもあったりします。



あと、ウクライナの伝統衣装の花冠を頭につけて、写真を撮れるコーナーもあります。
お花のチョイスが盛りだくさんで楽しいですよ。


キエフ市内中心部からは車で20分くらいのところにあります。アクセスは悪いので、タクシーか乗りあいバスを乗り継いでご訪問ください。

旦那記事:
ウクライナ民族建築博物館





おまけ

下記は夫の趣味の範囲の博物館の記事リンクです。軍事系がおすきなひとはご参照ください。

6. ウクライナ国立航空機博物館


7. ウクライナ軍事史博物館




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