クリミア・タタールの日 便りがないのは良い便り~Pas de Nouvelles, Bonnes Nouvelles~ 忍者ブログ

クリミア・タタールの日

2016年05月19日
1944年5月18日

ソ連のスターリンが、クリミア半島の先住民であるクリミア・タタール人を中央アジアに追放した日です。今年で72年目。この日が記念日に指定されているウクライナのマイダン広場では、その記念集会が開かれていました。



久しぶりにマイダン広場に行くと、「1944:Deportation(追放)ー2014:Occupation(占領)」という文字が書かれたポスターが貼られています(拡大版は以下)。



2014年にロシアがクリミアを自国に編入しましたが、その際行われた住民投票では多くのクリミア・タタール人が棄権を選択しました。それもあって、現在、彼らは実行支配するロシアから抑圧されており、多くのクリミア人が再び移動を余儀なくされたと聞きます。

集会にはそれほど多くの人が集まっていませんでしたが、まずウクライナ国歌が流され、そして恐らく自分たちの歌(恐らく民族自治組織メジュリスの歌)が流されていました。クリミア・タタール人は顔をみただけで、タタール系だなという人もいれば、もう色々な血が混ざっていてわからなくなっている人もいます。昨日の集会では、民族衣裳を来た参加者もちらほら見かけました。


さてクリミア・タタール人といえば、先日ストックホルムで開かれた欧州最大の歌謡祭「ユーロビジョン」で、クリミア・タタール人を先祖に持つウクライナ代表Jamala(ジャマラ)が優勝しました。この音楽祭はコンテスト形式で、審査員、そして視聴者による投票から選ばれる仕組みです(自国代表へは投票できません)。

以前、クリミア・タタールレストランの記事で少し書いたとおり、今回彼女が披露した曲のタイトルは「1944」。彼女の祖母が1944年の追放のなかで経験した悲哀が歌われています。


また彼女自身、この歌を現在のクリミアの状況も念頭において作ったとも話しています。このことから、彼女が優勝したことにロシアの一部では反発がみられるようです。しかも来年の開催国は優勝国であるウクライナ。ロシアの対応が注目されています。

でも、こちらの記事にもありますように、一般のウクライナ人はロシア代表に最高の12点を、ロシア人はウクライナ代表に次点の10点を入れているんです。つまり、一般の人々には、政治と文化・音楽は切り離されて考えられているのです。しかも、ヨーロッパ全体で見た時、ロシアとウクライナは同じロシア語文化圏。恐らく音楽の市場も重なるのでしょう。遠いスペインやイタリアなんかの歌よりも、ウクライナにとってはロシア、ロシアにとってはウクライナの歌のほうが身近に感じるのは当然でしょう。

さて、ウクライナではJamalaは一躍「ヒロイン」に。もともと力があって国内選考で勝ち上がったわけですが、来週開かれるコンサートに行こうと思って調べたところ、もう完売です。


いつか機会があれば是非聞きに行ってみたいです。





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