=19/02/07追記=とても雑なキエフ国立オペラ劇場鑑賞記録(オペラ編) 便りがないのは良い便り~Pas de Nouvelles, Bonnes Nouvelles~ 忍者ブログ

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2024年03月19日
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=19/02/07追記=とても雑なキエフ国立オペラ劇場鑑賞記録(オペラ編)

2019年02月08日
完全に自分の備忘録用に、私がキエフのオペラ座で鑑賞した演目をリストアップします。
キエフのオペラ座は、コスパが最高(海外有名アーティストを招待した場合等を除いて、一番良い席で400-500グリブナ/1,600-2,000円くらい)なので、シーズンにキエフにいらした方は是非。


書き始めたら、存外に長くなってしまったので、オペラ編とバレエ編を分けようと思います。
まずはオペラ編から行きます。

私はオペラもバレエも初心者です。あらすじが雑すぎますが、オペラ&バレエ好きな方怒らないでくださいね!
個人的な好みを★五段階評価にしました。(あくまで個人の好みです。ストーリーと音楽、衣装、舞台美術等の観点から。)2回鑑賞したものは、(2回)と書いてます。

また、日本ではあまり上演しないロシア人作家やロシア人作曲家の作品は、お好きな方には楽しいかもしれないと思い、青色の文字にしておきました。ぜひチェックしてみて欲しいです。


<<オペラ編>>
蝶々婦人(2回)★
・作曲:プッチーニ
・雑なあらすじ:長崎が舞台。没落貴族の娘蝶々さんと、駐屯中の米国海軍士官ピンカートンの悲恋。悲恋とは良い言い方で、実態はピンカートンが15歳の現地妻を作って、帰任&捨てる。数年後、米国人妻を連れて再び来日し、それを見た蝶々さんが絶望して小さなわが子を残して自殺。
・一言コメント:私が鑑賞したオペラの中で一番腹が立つストーリーです。ピンカートン許さない。ただ、蝶々さんが待てど暮らせどやってこないピンカートンを思いながら歌うアリア「ある晴れた日に」はいわずと知れた名曲なので、ご注目。
・補足コメント:演出も突込みどころ満載ですが、それはキエフオペラだから、というだけでなく、原作のプッチーニもなかなか偏見に満ちた目で日本を描いているからです。なので、率直な意見を言うと、私はあんまりこの作品が好きではないです。それなのに2回も見たけど笑。最後蝶々さんが短剣で切腹するシーンがあるのだけど、切腹は介錯してくれる人がいて成り立つのだということを、多分キエフオペラの演出の人は知らなかったんだろうな、と悲しくなりました。なかなか死ねなくて苦しいやつですよ…。(原作は短剣で首を刺します。)


イオランタ★★★
・作曲:チャイコフスキー
・雑なあらすじ:15世紀頃の南フランスが舞台。自分が盲目である事を知らされず育ったイオランタ姫が、ヴォーデモン伯爵と恋をして、自身の目が見えない事を悟り(正確には他者は皆目が見えている事を悟り)、一念発起して目の手術をして視力回復、二人は結婚!ハピエン!
・一言コメント:ご都合ストーリーだけど、短いしハッピーエンドだし割と好きです。私が初めて見たロシア語で歌うオペラで、なんとも新鮮でした。


ノルマ★★
・作曲:べッリーニ
・雑なあらすじ:紀元前50年頃のローマ帝国支配下のガリア地方が舞台。ローマ帝国の地方総督ポリオーネと巫女の長ノルマは密かに二人の子供を設けていたが、ポリオーネは若き巫女アダルジーザと浮気し、仕事を捨て彼女とローマに逃げようとする。しかしアダルジーザはポリオーネが既婚子持ちとは知らず、事が判明した後、ノルマと和解する。ローマ行きを断ったアダルジーザを諦めきれず、ポリオーネがさらう。怒ったノルマは、ポリオーネを捕らえ「この男を殺す前に裏切り者の共犯の巫女の名を明らかにする」と宣告。ノルマは、アダルジーザではなく、自身の名前を民衆に告げ、子供たちを父に託し、火刑台へと向かう。
・一言コメント:「蝶々婦人」の次に腹が立った作品です。夫に浮気されたワーキングマザーの悲哀、みたいな感じで、何故かものすごくノルマに感情移入して鑑賞してしまいました。
・補足コメント:第一幕で歌われるソプラノのアリア「清らかな女神」も名曲ですぜひ。余談ですが、この「清らかな女神」、タモリ倶楽部の空耳アワーでジャンパーを貰うほどの、違う意味でも有名曲なので、ご興味のある方は検索してみてください。爆笑です。私は鑑賞中に気付いて、衝撃だったのですが誰ともシェアできず、帰宅後1人でタモリ倶楽部をみなおしました笑。



モーセ★(ウクライナ版モーセ/『モーセとアロン』ではないので注意)
・作曲:スコリック(原作はイヴァノ・フランコ(ウクライナ人の詩人))
・雑なあらすじ:2年くらい前にみたので、あまり覚えてませんが、お察しの通り、出エジプトを描いた作品。
・一言コメント:迫害されるユダヤの人々と、古くから難しい局面に立たされる事の多かったウクライナ人を重ねて書かれた、ウクライナ復権活動の第一人者ともいえるウクライナ人の詩人が書いた詩を元にして作られたオペラ。ぱっと見にいくには少々マニアック。キエフオペラでも、公演しているのは1度しかみかけたことがありません。レア演目かも。



アイーダ★★★★
・作曲:ヴェルディ
・雑なあらすじ:古代エジプトが舞台。エチオピア軍が迫っていると知り、エジプトの王は司令官にラダメスを選ぶ。ラダメスはエチオピアの王女で奴隷としてエジプト王女アムネリスに仕えるアイーダと恋人であった。恋人とエチオピア王である父が戦わなければならない運命にアイーダは絶望する。エジプト軍が戦争に勝ち、エチオピア王は捕虜となるも、反逆を企てる。ラダメスから情報を入手しろと命じられたアイーダは、ラダメスと共にエジプトを離れる。アイーダとラダメスの会話を盗み聞きしたエチオピア王は、エチオピアに逃げる様勧めるが、エジプトの司祭達に見つかる。エチオピア王とアイーダは逃げるが、ラダメスは自らの意思で留まり捕まった。ラダメスは地下牢で生き埋めの刑となるが、地下牢では刑を予想したアイーダが待っていた。二人は地下牢で死を迎える。
・一言コメント:有名な「凱旋行進曲」が聞けてよかったです。あと、オペラあるあるですが、あまりにもアイーダ役の方の恰幅が良かったので、「お、おう…」ってなりました。それから、私が小さい頃、オペラ好きの父がよく鼻歌で「ラダメース」って歌ってたんですが、これだったんだなと分かって、ほんわかしました。


リゴレット★★★
・作曲:ヴェルディ
・雑なあらすじ:妻が女好きな公爵と浮気している事をリゴレットに笑われた伯爵は、リゴレットの娘ジルダに呪いの言葉を投げ掛ける。ある日、公爵は身分を隠して出歩いた際に偶然出会ったジルダを口説く。ジルダは恋に落ち、公爵の身分が明らかになっても諦められない。そこでリゴレットは殺し屋を雇い公爵の暗殺を試みる。しかし、殺し屋の妹もまた公爵に恋しており、兄に公爵を殺さないでくれと懇願する。ほだされた殺し屋は、最初にやってきた他人を身代わりに殺すと決める。そこへやってきたのはジルダだった。刺されて虫の息のジルダを発見したリゴレットは、「伯爵の呪いだ」と叫ぶ。
・一言コメント:見所は誰もが知っている「女心の歌」です。キエフでは客席が合唱するほどの一体感で、それが個人的には楽しかったです。



オネーギン★★★★★
・作曲:チャイコフスキー(原作はプーシキン)
・雑なあらすじ:1820年頃の田舎のロシアが舞台。地主の娘タチアナは隣に住むオネーギンに一目ぼれするも、オネーギンは彼女をたしなめる。その後オネーギンは自らの招いた種で友人を失い(雑に省略)、放浪の旅に出る。旅から戻ると、タチアナは別の人と結婚し、気品のあふれる女性になっていた。オネーギンはタチアナに求愛するも、タチアナはそれを拒絶する。
・一言コメント:帝政ロシアの雰囲気たっぷりで良いです。貴族の家でサモワールを囲んでおしゃべりするドレスの女性たち、粉雪の舞う冬の早朝に行われる決闘、等々。あと、最後びしっとタチアナがオネーギンを拒絶するのも良いです。いつまでも振った女性が自分を好きでいてくれるなんて考える勘違いヤローにはビシっとね!



モーツアルトとサリエリ★★★
・作曲:リムスキー=コルサコフ(原作はプーシキン)
・雑なあらすじ:サリエリは自分の才能に悩み、モーツァルトの才能をうらやんでいた。ある日モーツァルトと食事をしていたサリエリは、モーツァルトの傍若無人ぶりとその才能への嫉妬から、モーツァルトの飲んでいた杯に毒を混ぜてしまう。後悔しても、既に遅し、モーツァルトはワインを飲み、事切れてしまった。
・一言コメント:サリエリがモーツァルトを毒殺したという噂を元に書かれた詩をオペラにしている。作品に出てくるモーツァルトは確かにイライラさせる人柄で、少しだけサリエリの肩を持ちたくなった。とても短くて1時間くらいの作品です。
・補足コメント:全然知らなかったけど、モーツァルトってなかなか強烈な性格の人物だったようですね(Wikipediaの人柄の項目を参照)。奥さんに宛てた卑猥な手紙がいくつも残っているらしいのですが、それも史料にされてしまう可哀想な人…。


サルタン皇帝★★★
・作曲:リムスキー=コルサコフ(原作はプーシキン)
・雑なあらすじ:サルタン皇帝は妃に3姉妹の末っ子を選んだ。嫉妬した二人の姉とその母は、妃の生んだ子は怪物だと皇帝をそそのかし、妃と幼い王子は島流しとなる。時は経ち、成長した王子はある日、白鳥を助ける。白鳥はお礼に魔法で王子を蜂に変身させ、妃の母と姉たちに仕返しする。一方、その頃、皇帝は真実に気付き、妃と王子を迎えに行く。白鳥の魔法も解け、美しい王女の姿に戻る。
・一言コメント:子供向けの童話です。客席まで登場人物が現れたりして、楽しい演出です。舞台美術や衣装が美しいです。



ドナウ川のザポロジ人★★★18/6/20 追記
・作曲:フラック・アルテモフスキー(Semen Hulak-Artemovskyさん、読み方が正しいか謎)
・雑なあらすじ:オスマン帝国時代にドナウ川下流で暮らしていたコサックの喜劇。祖国ウクライナに帰りたいコサックの一団が、オスマン帝国のスルタンに、今後支配下にならない旨伝え、祖国へ帰っていく、というストーリー。喜劇!
・一言コメント:ベタなウクライナものがみたかったら、文句なくおすすめです。コサックや伝統衣装をきた男女の歌と踊りは見事(特にコサックダンス!)。舞台美術も美しいです。あと、スルタンの演技や、主人公のコサックが大変コミカル。ズボンからウォッカのボトルを取り出してのむシーンは思わず笑ってしまう。
しかし初めて知ったのですが、ドナウ川には「ドナウ川のシーチ」というウクライナコサック軍がいたのですね。Wikipediaの項目もありました。


アレコ★★★←18/6/20 追記
・作曲:ラフマニノフ
・雑なあらすじ:ジプシーの娘、ゼムフィーラと恋に落ちたロシア人貴族アレコ。しかし、ゼムフィーラが若いジプシーの青年と浮気したことを知り、激昂したアレコは、ゼムフィーラと青年を刺し殺す。二人の死体をみたジプシーの一団は、アレコを永遠に追放する。
・一言コメント:救いがないストーリー!笑。でも舞台美術とか、エキゾチックなジプシーの踊りとかはけっこう好きでした。短い演目で1時間くらいなので、他の短い演目とセット上映されます。


ナタルカ・ポルタヴカ★★★19/2/4 追記
・作曲:リセンコ(ウクライナ人作曲家)
・雑なあらすじ:ポルタヴァ(ウクライナの地名)のナタリアちゃん、という意味のタイトルで帝政ロシア時代のウクライナの農村部を部隊にした、ウクライナでは一般的なウクライナ・オペラ。出稼ぎに行った恋人のペトロを4年も待ち続けるナタリアに、年配の地主は求婚する。地主は、彼女の両親を説得し、結婚の許可を取り付ける。ナタリアの絶望をよそに、村中が二人の結婚を祝う中、ペトロが村に戻ってきた。ナタリアとペトロは改めて互いを愛し合っている事を確認し、地主はそれをみて諦め、最後は全員ハッピーエンド。
・一言コメント:今までみてきたオペラの中で最も歌が少ない(普通の会話が多い)オペラでした。ウクライナの伝統的な結婚式の様子や暮らしが描かれているという意味では、興味深い作品です。原作はもう少し複雑で、ナタリアの父が死んで、貧乏暮らしになったり、色々ある様ですが、リセンコのオペラは全体を通してユーモラスでした。



蝶々婦人については、4コマも描いてました↓
「ウクライナ風蝶々婦人」
 

全体的に私の個人的感情が入りまくったメモで、参考にならないかもしれません笑。
自分の備忘録もかねてるので、お許しください!


これからタイミングよく公演があれば、鑑賞したいのが以下です:
カルメン / フィガロの結婚 / ファウスト / 椿姫 / トスカ / マクベス / ワーグナー作品 。。。
後日鑑賞した場合は、追記したいと思います。

あと、日本にいた時にみて、多分キエフで公演があってもみないのは以下:
さまよえるオランダ人 / パルシファル


鑑賞記録のバレエ編はこちら





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