ウクライナ観光 便りがないのは良い便り~Pas de Nouvelles, Bonnes Nouvelles~ 忍者ブログ

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2024年04月20日
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そうだ、ジトーミルにいこう!〜宇宙博物館編〜

2016年08月12日
先週の「チェルニーヒフ」に続き、キエフから2時間以内で行ける街「ジトーミル」にぶらっと行ってきました。

ジトーミルの場所はこちら。なにか大きな目的があってこの街に向かったわけではないのですが、我が家にあるフランス語版「ロンリー・プラネット」でも一応紹介されていたので興味を持った次第。



道中はいつもどおりのヒマワリ畑!

ですが、もう夏の終わりでしょうか、ヒマワリに元気がありません。悲しい色になっています。それでもなんとか局地的に咲き誇っているところをウクライナ国旗とともにパチリ。


日曜午前に家を出発したので、比較的道路も空いていて、キエフから1時間半で到着しました。到着してみてびっくり、google mapで比較的大きな文字で書かれていたのに、想像よりも田舎町。で、ここで何をやるか。さっそくこの地の観光スポットを調べてみると、ここは教会はランキング・トップにきていません。

なんと1位に輝いていたのは、セルゲイ・コロリョフ記念宇宙博物館
そう、あのコロリョフです。米ソ宇宙開発競争真っ只中で、ソ連の宇宙開発を主導したコロリョフ。R-7を開発し、西側に「スプートニク・ショック」を与えた彼の出身地が、なんとジトーミルだったのです!

博物館の前にはコロリョフの胸像とR-5ミサイル!


それにしてもこの博物館、ロケット模型(手前と奥におります)がなければ、絶対気づかない...


こちらはキューバ危機の引き金になった準中距離弾道ミサイルR-12(NATO名SS-4「サンダル」)






建物を見ての通り、博物館はかなり小さいのですが、ところ狭しとミサイルやエンジンの模型、再突入カプセルなどが展示され、興奮しました(マニアではないのですが...)。

ソユーズ・ロケットエンジン・ステアリング



宇宙探査機ベガ2号の再突入モジュール(1984、1:
1模型)



無人月探査機ルナ9号(1966年、模型:1:2)


スプートニク2号・3号


あれ、カプセルのなかに宇宙飛行士がいるよ!


ソユーズ


ボスト―ク・ロケット(1:11)


ウクライナのドニプロペトロウシクで製造された準中距離弾道ミサイルR-12(SS-4 Sandal)用の自動制御装置
 

博物館全景。1階の展示場しかない。いや、一階建ての博物館とか久しぶりに見たし...


宇宙食、まずそぉ。



日本のロケット模型もありましたが、「三○○工」○のところ、漢字が難しくて書けなかったみたい。



米ソデタントの象徴「アポロ・ソユーズテスト計画」(1972年調印、1975年発射・帰還)



そして、この日は偶然にも、ガガーリンの次に宇宙に行ったソ連飛行士ゲルマン・チトフを載せた「ボストーク2号」が打ちあがって55周年に当たる日でした。そのためかわかりませんが、小さな博物館なのに子供連れでいっぱいでした。下の写真は、チトフについての諸々。ただし特にイベントなどは行われていません。田舎の郷土資料館のような、ほのぼのとした空気が流れています。



ちなみにこの博物館の前にはコロリョフの生家があり、こちらにも展示があります。彼は30年代にエンジニアのヴァレンティン・グルシュコの告発でシベリア流刑にあってるんですね(戦後名誉回復して、グリュシュコと相互不信のなかでR-7を合作したとか)。家の雰囲気を見る限り、良家ですな。モスクワではツポレフに師事。



グリュシュコとはこういう方です。彼らについてはこんなBBCなどの共同制作のドキュメンタリードラマがあるんですね。「SPACE RACE宇宙へ〜冷戦と二人の天才〜」NHKでも放映されたみたいですよ。


ガガーリンとコロリョフ。「地球は青かった」で有名になった(実はこれ日本でしか通じず、直訳すれば「空は暗かった一方で、地球は青みががっていた」らしいです)ガガーリンが世界的に有名にな
ったのに対して、コロリョフはその存在を秘密にされ表舞台にでることはなかったという。まぁソ連にとってあまりにも重要な人物ですからね。



これで入館料60円(写真撮影40円)なら満足。いろいろ勉強になったので、大満足。
子供がいたら色々解説してあげるのに〜と思いながら、いつもように子連れの親子を微笑ましく眺めるのでした。

Wikipediaの「ガガーリン」項目にこんなアネクドート(滑稽な小話)が紹介されていたので、これを引用して記事を締めくくります。


  ””宇宙から帰還したガガーリンの歓迎パーティにロシア正教のモスクワ総主教アレクシー一世が列席しており、ガガーリンに尋ねた。

総主教「宇宙を飛んでいたとき、神の姿を見ただろうか。」
ガガーリン「見えませんでした。」
総主教「わが子よ、神の姿が見えなかったことは自分の胸だけに収めておくように。」


しばらくしてフルシチョフがガガーリンに同じことを尋ねた。総主教との約束を思い出したガガーリンはさきほどとは違うことを答えた。

ガガーリン「見えました。」
フルシチョフ「同志よ、神の姿が見えたことは誰にもいわないように。」(レーニン主義は宗教を否定している)”



いかにもソ連らしいアネクドートですね。




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伝説的なキエフの創始者

2016年03月02日
伝説的なキエフの創始者の像を見てきました。

観光ガイドには必ずのってまして、横の大通りはよく通っているのですが、わざわざ降りて見るのが面倒で訪ねたことがありませんでした(あと大した像ではないだろうとの勝手な予想)。

で、久しぶりに晴れた週末、買い物帰りに寄りました。



後ろの「祖国の母像」にはよくお客さんと行くのですが...
キエフ創始者と祖国の母の2ショットです。しかも、ここで結婚記念写真を撮っている方もいたし、周辺の散歩道にはそれなりに人がいたので、やはり観光スポットのようです。


ドニプロ川の氷もすっかり溶けて、春の始まりを感じております(気温は2度ですけどね笑)


今週は寒く無いけど、曇り・雨が続いているので鬱々としています。




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聖ヴォロディミール大聖堂で驚きの遭遇

2016年02月28日
キエフに後輩夫妻が来てくれ、聖ヴォロディミール大聖堂を案内しました。



この後輩で、家族の来ウを含めると18人目。たいへんありがたいことです。って、実はみんな、ウクライナに興味あるんやん!(あ、我々がいないと絶対来ない国という言い方もできるかも)


さて現在、聖ヴォロデミールの夜はこんな感じでライトアップされています。美しいというか、少し怖いというか...


ウクライナ正教会は、モスクワ総主教庁、キエフ総主教庁、独立派の三派に分裂しており、ここはキエフ総主教庁の首座主教。ただし国際的な正教コミュニティからは承認されていません。唯一承認を得ているのはモスクワ総主教庁でペチェルスカ大修道院をベースとしています。でもマイダン革命以降はロシア、またロシア正教会との距離感からこちらに信者が移っているという話も。

そんなことを復習して訪れると...

なんと厳かな式が執り行われており、よく顔を見たら、総主教のフィラレートがおられました。これはなかなか貴重な経験。マイダンを支持したりと、アクティブです。


今年に入り二ヶ月で、グルジア正教会のトップ、ウクライナ正教会(キエフ総主教庁)のトップにお目にかかれるとは、なんとありがたいことでしょう。

今年、良いことが起こってほしいです。


Y様
息子さん無事おかえりになられたようで、良かったです。今年の冬は比較的暖かいようですので、そんなに驚かなかったかもしれませんね。また我々と同様、意外と住みやすいっておっしゃるかもしれません。このブログも引き続きよろしくお願いいたします!




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ついに、ヤヌコビッチ前大統領邸へ潜入〜その2〜

2016年02月25日
前回に引き続き、ヤヌコビッチ前大統領邸について。

スポーツ施設から長い地下通路を通って、到着した先には...


想像を絶する無駄遣いでした...



でも参加者が一致したのは、センスいいね、ということ。
もっと金ピカかと思いきや、意外とシックな調度品が集められています。


落ち着く感じの部屋


ここで会議を開くこともあったらしいです。


真ん中に囲炉裏のようなものが。



ミニシアター。最高に座り心地の良いソファーが写真にある以上にある。前の二つはマッサージ機能付き。彼が残していったDVDもありました。



値段がつかないほどバカ高いシャンデリアのおでまし



小鳥は幸せだったのか、不幸だったのか。
こちらは金ピカのゲージに閉じ込められています。


家の中に金ぴか教会をつくっちゃいました。
こんな悪事を働いて、何を祈っていたのでしょか。



メインのリビング



メインのリビング2


彼の寝室、バスルーム、クローゼットです。
ちなみに愛人と二人で住んでいたので、まったく同じ部屋がもう一つ愛人用にあります。



トイレは噂と違い金ぴかではないですが、よく見てください。
蛇口にはスワロフスキーが...




ちなみにテレビ好きなのか、全ての部屋に1−2個のテレビが備えられています。
そのほとんどはPanasonic。日本人からするとお買い上げありがとうございやすって感じですが。


キッチンは以外と小さいものの、専用エレベーターがついています。


そしてビリヤード場。


ツアーには一時間半かかると言われ、そんなに〜と思いましたが、圧倒されっぱなしであっという間にツアーは終わってしまいました。結果、ため息しかでてきません。

もっとすごい家はあるんだろうと思います。ただ国民の血税を自らの快楽ために使うとはなんという神経でしょう。罪悪感はなかったのでしょうか。麻痺していたのか。これでは国民が怒るのは当然です。

マイダン革命は、EUとの連合協定締結を突然凍結したヤヌコビッチ大統領に怒った親欧派が引き起こしたものと言われますが、それはきっかけにすぎません。実態はこういった不正・汚職への不満が国民の間でたまっていたのです。

革命を経て2年、今は改革を実行しようとしていますが、なかなか進んでいません。程度の差はあれ、ヤヌコビッチのような人はいまだに存在し続けているのです。

この家に訪問すると、ウクライナ、恐れずに言えば旧ソ連圏の政治を象徴的に理解することができるのではないでしょうか。一見の価値ありです(完)。


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ついに、ヤヌコーヴィチ前大統領邸へ潜入〜その1〜

2016年02月24日
ついに!!!!!

ヤヌコーヴィチ前大統領邸内に入ることができました!


ヤヌコーヴィチ邸については、このブログでも二回(「権力の館・腐敗の館①」「権力の館・腐敗の館②」)書いてきました。なんたってもう4〜5回(数えていない..)は訪れていますからね。


歩けば三時間以上は余裕でかかるという敷地内に、お友達から60歳の誕生日にもらった船のレストラン、高級車・クラシックカーコレクション、プーチンやルカチェンコが泊まった家、ゴルフ場、動物園、そしてサウナ・お風呂専用の館を紹介しました。

ただこれまで唯一入れなかったのが、この敷地のメイン「ヤヌコーヴィチ邸」です。

ツアーはあるのですが、定期的ではなく、過去に入ることができませんでした(他にもこういう経験をされた方は多いみたい)しかし今回はついにこちらの友人のご協力を得て、入れてもらいました(感動&感謝)。

ヤヌコーヴィチ邸、二つの館からなっており、両者は地下で繋がっております。今日、まずご紹介するのは家のなかにあるスポーツ施設です。

まず建物に入ると、自画像やナルシスト満点の写真が迎えてくれます。
どぉだ、かっこいいだろうと言わんばかり。



彼が党首を務めていた「地域党」のポンチョもありました。


で、目を横にやると...ボーリング場。4レーンも。羨ましい。
ホワイト・ハウスですら確か2レーンしかなかったので、それより大きいわけです。
ボーリングしたい放題、羨ましいです。



途中廊下が植物園になっており、いい温度で癒し効果抜群。



本物のライオンの剥製が置かれています。



そしてテニス好きだったという前大統領(ゴルフはあまり好きではなかったとか)。室内テニスコートです。ちなみに屋外テニスコートもあります。二つも入りますかね?



テニスコートに掛けられたカレンダーは、「2014年2月21日」で止まっています。
そうこの翌日、ヤヌコーヴィチは秘密裏にヘリコプターでキエフを飛び立ち、ロシアに逃げていったのです。その時の様子がばっちり監視カメラに写っていました...




スポーツのあとは、体のお手入れはマスト。政治家は容姿も重要ですから!
最新の高性能健康器具が並ぶお部屋(複数形)へ。



マッサージ台、日焼けマシーン、肌をお手入れする機械。サロン開けまっせ。


で、ジム器具がずらり並び、ど真ん中には、ボクシングジムが。



また癒しの部屋。塩からなる部屋らしいです。


そして、こうして体をリフレッシュしたあとは...
ながーい地下通路を通って、ついに本邸へ向かいます(続く)。

※ちなみにこれ、国のお金を用いて自分用(登記は側近だったみたいですけど)に建てられたことをお忘れなく。。。


〜コメントへのお返事〜
お久しぶりです!こちらには次々と新しい、オシャレなお店が開店しています。
が、経済が厳しいので潰れるところも多数です。値段はほんとバリエーションに飛んでいますが、お金を使いたくなければ本当かからないレストランもありますし、高級店でも日本と同じくらいか、少し高めの日本のレストランと同じくらいです。ユーロ圏から来られたゲストはいずれにせよびっくりされますね。我々は結構新しいお店を開拓するのを「趣味」にしていますので、またなにかあればシェアいたしますね!


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